認知症を学ぶ上で必要な『考え方』

認知症ケア
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軽度認知障害と認知症の人や介護者に対するリハビリの考え方

・軽度認知障害(MCI)と認知症に対する評価を把握できる。
・医療従事者としての心構えが分かり、症状や具体的なアドバイスを行うことが出来る。

軽度認知障害や認知症とは

認知症は様々な疾患に起因する病態で、脳細胞の破壊や減少によって日常生活に支障が及んだ状態を指します。

認知症そのものが生じるだけじゃなくて、他の病気が原因で起こるものもあるという事だね。

その通りだよ。認知症そのものの主な原因としてはアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症、血管性認知症などがあります。詳しくはそれぞれ細かく説明しているページもあるので参考にしてみてね!

見てみます!他のところが原因で起こるものは…調べてみると意外と多いぞ⁉

他の病気や症状が原因で起こるもの
・慢性硬膜下血腫
・脳腫瘍
・正常圧水頭症
・電解質異常
・ホルモンの異常
・ビタミン不足
・うつ病など

これらの症状は特に治療で改善する可能性が高いので、適切な治療(リハビリ)を行うためには、まずは正確な医学的な診断と詳細な評価が必要になってきます♪

認知症の治療の考え方

根本的な治療が出来る疾患を原因とする認知症では、迅速な対応(投薬や手術)を行いますが、それ以外の認知症では、進行を完全に止める方法や根本的な治療法はありません。

進行を緩やかにする薬物療法や、人生・生活の質(QOL)を高める事を目的にリハビリを中心とした非薬物療法を行います。

軽度認知障害(MCI)の治療の考え方

健常と認知症の間の状態として考えられており、記憶障害などの認知機能の低下がみられます。また、知的活動に従来よりも大きな努力や代償的な戦略を必要としていますが、日常生活活動(ADL)自体は自立している状態です。

年間に10~30%が認知症へ進行するとも言われているが適切なケアや運動を行う事で回復する事も報告されている。早期のリハビリを行う事で、在宅生活や社会生活の改善だけでなく、認知症の予防や発症・進行を遅らせることを考えていきます。

リハビリの心構え

リハビリの実施にあたっては、私たち医療従事者が対象者の認知機能を詳細に評価し、知能や記憶の低下と残存能力を把握しておくことが必要になってきます。また、他の認知機能、例えば遂行機能や注意機能、さらに言語機能などが低下してコミュニケーションで困らないかなども調べておく必要があります

これらによって生じる社会行動障害などの認知症の行動・心理症状(BPSD)や生活障害、介護者への負担も考慮しないとだね!

素晴らしい!対象者の性格や取り巻く生活環境にも配慮しながら、全体的に考えていくべきです

元々持っていた能力や性格、考え方、家族関係、周囲の環境など対象者によって異なります。決まった内容のプログラムを提供する必要は無く、むしろその家族や介助者に対して一般的な知識(疾患の特徴や症状など)の他にリハビリの内容もよく説明し、一緒に取り組む姿勢が重要!

地域包括ケアシステム

認知や行動の異常は本人のせいではありません。あくまで認知症によるもので、今後進行する可能性もあります。そのため、認知症の人と一緒にいる家族や介護者が、認知症の人の言動の意味を理解できるように支援する事が必要になってきます。

対象者は、何が困っているかを傾聴し、適切かつ効果的なアドバイスを行う必要があります。もちろん、介護者の生活も大切であるため、状況に応じたサービスの利用を勧めたり、認知症の人だけでなく、介助者や家族への総合的な支援を行うことが本来のケアの在り方です。

そこで、高齢者が住み慣れた場所で、その人らしい生活を最期まで送れるようサポートするために、生まれたのが『地域包括ケアシステム』というものです。

たとえ認知症になっても、家族とともに幸せな生活を出来る限り続けられる仕組みだね!残存能力を最大限引き出しながら、日常生活や社会参加が継続出来るよう、具体的な練習やアドバイスが出来るように頑張ります!

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